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「まごにはやさしいわ」を意識するだけでバランス良い献立が完成する

栄養コラム

「1日3回のごはん作り、子どもの栄養バランスをどう考えたら良いのかわかりません。」
というメッセージをいただくことがあります。

答えはカンタン、「まごにはやさしいわ」という言葉を覚えるだけです。

献立に悩むのは、食材の分類を知らないからかも。

悩む時の思考として、「何を作ろう?」とメニューから考える。

そうではなくて、「どの食材を使おう?」と食材から決める。
「この食材ならこのメニューにしようかな」と構成していくだけです。

食材だなんて、管理栄養士じゃないし難しいでしょ。
と思われるかもしれませんが、コツを覚えたら意外とカンタン。

というわけで、本記事では管理栄養士ママの私が献立を決める方法をご紹介します。
ぜひ参考にしてください♪

「まごにはやさしいわ」を意識するだけでバランス良い献立が完成する

一般的な合言葉は「まごわやさしい」の7文字ですが、私は食材を9つに分類して考えています。

その9つの食材の頭文字を並べて、「まごにはやさしいわ」と呼んでいます。

この9つを1日〜数日で摂れるように意識するだけで、たんぱく質・ビタミン・ミネラルが揃った栄養バランスの良い献立を構成することができます。

日頃から不足しやすい栄養素も補うことができるので

  • 何となく不調が続いている
  • 子どものイヤイヤやメンタルが気になる

といった悩みも改善できるかもしれません。

毎日「まごにはやさしいわ」を揃えなくてもいい!?

先ほど、9つの食材を1日〜数日で摂れるようにすればいいと書いたので
「あれ?毎食でなくてもいいのかな?」と驚かれる方もみえるかもしれません。

答えは「イエス」です。
毎食でなくても大丈夫。

大切なのは、まずは食事を楽しむことです。
食事には料理の時間も含むと考えてください。

自分や子ども達、みんなが楽しんで食事できるのが大前提。
もし料理が苦手だと感じていたら、無理をすると続かないし、心が健康でなくなってしまう。

そのため、栄養素を満たすことは毎日でなくても良いと思っています。

1日でも、数日でも、1週間でも良い。
自分ができるペースで「まごにはやさしいわ」の9つを揃えていくだけでも十分に身体が整います。

多分こんな事をいう管理栄養士は少ないと思うのですが、楽しめる範囲で全然OK。

まずは9つの食材と栄養素を覚えることから始めてみてください。

「ま」の食材と栄養素

「ま」は豆類です。

豆類はたんぱく質が豊富で「畑の肉」と呼ばれます。
肉や魚より脂質が少なく、ビタミン、ミネラルをバランスよく含みます。

大豆イソフラボンの1日摂取量の目安は、体重1kgあたり約2mgが理想
主な食材の量は以下の通りです。

主な食材の大豆イソフラボンの含有量
  • 納豆1パック……65mg
  • 豆乳100ml……55mg
  • 木綿豆腐150g……147mg
  • 絹豆腐150g……75mg
  • 味噌18g……7mg

「ご」の食材と栄養素

「ご」は胡麻などの種実類です。

特に取り入れたいのは「胡麻」「アーモンド」「くるみ」。
オレイン酸・リノール酸という植物油に多く含まれている不飽和脂肪酸が豊富です。

これらは生命維持に欠かせない、血の健康に関与しています。

週に1回は食事に取り入れると疾病予防になるという論文もあるほどの効果があります。

おすすめの推し食材

毎日ナッツを食べるのは難しい。
私のおすすめは、137ディグリーズさんのアーモンドミルクです。

添加物、甘味料なしですが、素材由来のほんのりした甘味があり美味しく飲めるので、牛乳や豆乳のように常備するだけで気軽に「ご」=種実類を取り入れられます。

「に」の食材と栄養素

「に」は肉類です。

動物性のたんぱく質にはアミノ酸が豊富です。

人はこれを体内で合成することは出来ないので、食べ物から摂取する必要があります。

牛豚鶏それぞれに栄養素があるので、牛ばっかり、鶏ばっかり、ではなく牛豚鶏バランス良く食べるのが良いです。

和食の基本「まごわやさしい」には肉類が含まれない!?

一般的な7文字の「まごわやさしい」に肉類は含まれません。
その理由は、現代の食事が「食の欧米化」により、肉類を食べ過ぎの人が多いとされるから。
戦前と比較すると、約20倍。

そのため、「偏った食生活を和食中心の食事に戻しましょう。」という理由で、肉類がない「まごわやさしい」を提唱されるようになりました。

肉類の主な栄養素は、動物性のたんぱく質・鉄・亜鉛・ビタミンB群。
どれも生命維持には欠かせないものばかりです。

肉類の食べ過ぎは肥満の原因になる。
だからといって食べないのは病気の原因にもなります。

「適量」を知って継続して食べるのが大事です。

「手ばかり栄養法」で肉類の適量量を覚えるとラク

グラムで覚えるより、手ばかり栄養を覚えるとラクに適正量がわかります。

手のひらを開き、指を含まない部分に乗る量が1食の適正量といわれています。
厚さは手のひらと同じくらいまで。

この方法は肉類のほかにも卵、豆腐、魚などにも使えます。

お子様の量は、お子様の手を開いて確認してみてくださいね。

「は」の食材と栄養素

「は」は発酵食品です。

発酵食品は主に、腸内環境を改善する効果があります。
まずは麹を取り入れるのがおすすめ

塩を塩麹に、砂糖を甘酒に置き換えるだけでも十分効果があります。
麹を料理に使うとコクが加わるので、旨味もアップして一石二鳥。

3才までに腸内環境はほぼ決まる。

人の腸には

  • 善玉菌
  • 悪玉菌
  • どっちつかずの日和見菌(ひよりみきん)

の3種の腸内細菌がいます。

この日和見菌は全体の7割を占めていますが、善玉・悪玉どちらか優位の方の味方をするという性質があります。
そのため、私は「どっちつかず菌」と呼んでいます。笑

7割を占めている日和見菌を善玉菌の味方にするには、善玉菌が優位な腸内環境をつくること。

麹は善玉菌のエサになるので、腸内環境を善玉優位にするのに役立ちます。

麹はもともとお米。
小さな子どもでも食べられるので、我が家の双子は1才から甘酒を補食として飲んでいます。

3才までに腸内環境は決まるといわれています。
ぜひ子どもの食事に麹を取り入れてみてください。

「や」の食材と栄養素

「や」は野菜類です。

緑黄色野菜は1日に120g摂取するのが推奨されています。
でも、生で食べるとすごい量です。

おすすめなのは、「せいろで蒸す」こと

調理方法は、家にある鍋に蒸し板を敷いてせいろを置くだけ。
ただ蒸すだけで、野菜は甘さが増して立派な一品に変身します。

野菜は調理法によっても栄養素の量が変わりますが、蒸し料理ではほとんど栄養素が逃げません。
タイマーをかけなくても失敗しないのも嬉しいポイント。

食材選びで意識したいのは「旬」を取り入れること

旬の野菜は新鮮で美味しいだけでなく、栄養価も高いです。
季節も感じることができて、価格も安価なことが多いです。

旬の野菜をせいろで蒸せば、副菜の完成。ぜひ作ってみてください。

せいろは18cmサイズが料理やお菓子作りなど色々と使いやすくておすすめです。

「さ」の食材と栄養素

「さ」は魚介類です。

魚にはDHAやEPAという脂肪酸が豊富です。
これらを安定して摂取していると脳や神経発達が良く、精神状態も安定するという論文もでています。

子どもの発達をサポートするには欠かせない栄養素です。

ただやはり、毎日魚を食べるのは難しいですよね。

おすすめの推し食材

私のおすすめは「アマニ油」です。
アマニ油にはDHAやEPAと同様のαリノレン酸という脂肪酸が含まれています。

魚メニューではない日に、ごはんや汁物に数滴入れてあげるだけで不足しやすい栄養素を補えます。

アマニ油は酸化しやすいので、遮光容器に入っているものを選ぶのがポイントです。
質が落ちないよう、2ヶ月ほどで使い切れる容量を購入すると安心。

もう1つの推し食材がこちら。

我が家の双子が好きなので常備しています。
ふりかけとしてご飯にかける、チャーハンに入れる、など色々なメニューに使えておすすめです。

「し」の食材と栄養素

「し」は、しいたけ等のきのこ類です。

きのこ類には食物繊維とビタミンDが豊富。
食物繊維の中でも、免疫細胞を活性化させる働きをもつβグルカンが豊富です。

ビタミンDは、日本人が不足しやすい栄養素の1つ。
カルシウムの合成に重要な働きをします。

高価なサプリメントを買わなくても、スーパーから帰ったら日光に1時間ほど当てて冷凍することでビタミンDは生の状態の20倍にもなるんです。

窓辺に置いておくだけでOKなので、ぜひ試してみてください。

「い」の食材と栄養素

「い」は芋類です。

芋類は炭水化物がほとんどで、ごはんなどの主食と同様の働きです。
大きな違いはビタミンC、食物繊維が豊富なこと。

我が家では食事よりもおやつで取り入れることが多いです。

「わ」の食材と栄養素

「わ」はわかめ等の海藻類です。

海藻類にはミネラルや鉄分、水溶性の食物繊維が豊富。
乾物は保存が効いて、旨味がぎっしり入っています。

出汁を日頃からとっている方にはなじみがある食材かもしれませんが、献立に海藻類を取り入れにくいという声をよく聞きます。

乾物が大好きな双子と私なので、レシピも色々参考にしてください♪

現代の食事を表す「まごにはやさしいわ」の反対言葉

食の欧米化が進んでいるという話をしましたが、現代の食事で多いメニューを語呂合わせにした「まごわやさしい」の反対言葉が存在します。

食の欧米化「おかあさんはやすめ」

お:オムライス
か:カレーライス
あ:アイスクリーム
さん:サンドイッチ
は:ハンバーグ
や:焼きそば
す:スパゲティ
め:麺類、目玉焼き

どれも子どもが好きそうなメニューばかりですよね。
これらが問題とされている理由は主に4つです。

  1. 一品料理で完結されやすい
  2. 脂質や糖質が多い
  3. ビタミンやミネラルが不足する
  4. ほとんど噛まずに飲み込むことができる

特に噛むことが減ると、子どもの運動能力が落ちるといわれています。
顎の骨が発達しないと虫歯にもなりやすいです。

これらを食べるときに一品料理で終わらせるのではなく、副菜を工夫する、1日のうち残り2食で補う、など工夫をすれば大丈夫です。

その際に「まごにはやさしいわ」を思い浮かべると補いやすいです。

まとめ

「まごにはやさしいわ」の9つの食材を揃えていくと、栄養バランスの良い献立が気軽に作れるようになり、自然と彩りも良くなります。

私も料理をする際、何を作ろう?と迷った時はこの9つの食材を思い浮かべて作るようにしています。

献立構成に迷ったら、「まごにはやさしいわ」の合言葉を思い浮かべてみてください♪

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2才双子のママ/管理栄養士/発酵食品ソムリエ
▶︎元託児所とアスリート高等学校の兼任専属栄養士
▶︎2〜6才との食育クッキング講師
約10年、乳幼児食を仕事で作っていた経験から情報発信しています

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